夏のピークを過ぎても、8月下旬から9月は気温や湿度が高く、犬の熱中症リスクは続きます。朝晩はやや涼しく感じたとしても、日中のアスファルトや車内には危険が潜んでいるため、引き続き愛犬の熱中症対策が必要です。
そこで今回は、残暑に適した犬の熱中症対策をご紹介します。真夏を越したからと油断せず、愛犬の命を守る対策を講じましょう。
■なぜ8月・9月も犬の熱中症に注意が必要なの?

まずは、暑さのピークを過ぎた9月の残暑にも犬の熱中症対策が必要な理由を確認しましょう。
●気温だけでなく湿度も高い日が続くから
汗腺の少ない犬は、私たちのように汗をかいて体温調節をすることができません。基本的に、犬は舌を出して呼吸する「パンティング」で体温を下げようとしますが、残暑のように湿度が高い環境では唾液が蒸発しにくく、熱中症リスクは依然として高いままです。
●真夏を過ぎると油断しやすいから
夏のピークを過ぎたという油断は、熱中症対策不足につながります。残暑といっても、特に日中の気温や湿度は高いため油断は禁物です。散歩の時間や、冷房の設定を見直すことが大切です。
■8月・9月に実践したい犬の熱中症対策5つ

ここからは、8月下旬から9月の残暑に実践したい犬の熱中症対策をご紹介します。
改めて、気を引き締めて対策を講じましょう。
(1)涼しい時間帯に散歩する
真夏を過ぎても、日中の温度や湿度は高いままです。散歩の時間帯は早朝や日没後を選び、散歩前や散歩中には必ずアスファルトの温度を手で触って確かめるようにしましょう。アスファルトを5秒間触っていられない場合は、散歩時間をずらしてください。
(2)室内はエアコンで快適な環境を保つ
室内は温度25〜26℃、湿度50〜60%が理想です。エアコンを利用して温度と湿度に気を配り、犬にとって快適な環境を保ちましょう。
なお、扇風機だけでの温度調節はNGです。扇風機は熱風を送ることになり、逆に危険なので絶対にやめましょう。
(3)いつでも新鮮な水を飲めるようにする

熱中症対策として、水分補給は基本中の基本です。いつでも新鮮な水を飲めるように、複数の場所に水を置いたり、外出時も飲み水を携帯したりしましょう。また、水に氷を数個浮かべて、ゆっくり舐めさせるのもおすすめです。
(4)車内に犬を残さない

たとえ短時間であっても、車内に犬を残してはいけません。車内の温度上昇は想像以上に早く、窓を開けた程度では対処できないことがわかっています。
「エンジンをかけて、エアコンをつけているから大丈夫」と思っていても、予期せぬトラブルや作動停止が起こるかもしれません。わずか数分間でも、日陰に停めていても、愛犬を残して車を離れるべきではありません。
(5)シニア犬・子犬・短頭種は特に注意する

シニア犬や子犬、パグやペキニーズをはじめとする短頭種は熱中症リスクが高いため、より一層の注意を払う必要があります。
こまめな水分補給や室内の温度・湿度管理、散歩の時間帯など、真夏と変わらない対策を講じましょう。
■熱中症が疑われる犬の症状と応急処置

続いて、熱中症が疑われる犬の代表的な症状と、応急処置と受診のポイントをご紹介します。
●こんな症状があれば要注意
熱中症が疑われる犬の代表的な症状は、以下の通りです。
激しいパンティング
よだれが大量に出る
ぐったりして元気がなくなる
嘔吐や下痢
立ち上がれない
反応が鈍くなる
熱中症の症状は急激に悪化する場合もあるため、これらの症状が見られたら早急に動物病院を受診してください。
●応急処置と受診のポイント
熱中症が疑われる場合は、以下の順序で対処しましょう。
1. 涼しい場所へ移動する
2. 水で犬の体を冷やす(冷水・氷水は避ける)
3. 動物病院へ電話・受診する
まずは、冷房の効いた室内もしくは車内など、涼しい場所に移動させてください。次に、犬の体全体に常温の水をかけます。氷水は末梢血管が収縮し、逆効果になることがあるため注意してください。その後、動物病院へ連絡して受診します。応急処置で一時的に回復したように見えても、念のため受診するのが最善です。
なお、動物病院に電話する際は、以下の情報を伝えるとスムーズに受診へ進めます。
犬種
年齢
体重
いつから異変が起こったか
どのような症状か
■熱中症対策は残暑が終わるまで続けよう!
犬の熱中症対策は、真夏だけでなく9月頃まで必要です。「そろそろ涼しくなってきた」と感じる残暑こそ油断せず、散歩の時間帯や室内の温度・湿度に気を配りましょう。
愛犬の命は、飼い主さんの日頃の環境管理と早急な対処にかかっています。過ごしやすい秋は、もうすぐそこ。今一度、気を引き締めて残暑を乗り切りましょう。
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