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野良猫を見つけたときの対処法|保護すべき?安全な対応を解説

瀬戸 芳昭

ライター
瀬戸 芳昭

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野良猫を見つけたときの対処法|保護すべき?安全な対応を解説

自宅周辺や散歩中に、ねこちゃんを見かけること、ありませんか?
迷子猫なのか野良猫なのか、どう判断したらいいのか迷ってしまうこともあるかもしれません。

この記事では、野良猫を見つけた時の適切な対応について、迷子猫との見分け方から保護の仕方、相談窓口まで詳しく解説します。

■野良猫を発見したらまずすること

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野良猫を見つけた時の最初の対応は、ねこちゃんの状態を観察することです。
危険な状況かどうか、ケガをしているか、衰弱しているかなどを確認し、安全な距離を保ちながら2つの確認をしましょう。

ひとつめは「ねこちゃんの状態の観察と安全確認」ふたつめは「身の危険がないかどうかの確認」です。
それではまず、「ねこちゃんの状態の観察と安全確認」について詳しく見ていきましょう。

ねこちゃんの状態の観察と安全確認

野良猫を見つけた時の最初の対応は、ねこちゃんの状態の把握です。
ねこちゃんが交通量の多い道路にいる、高い場所から落ちそうになっている、怪ケガをしているなど、緊急性の高い状況かどうかを判断します。

緊急性の高い状況であれば、すぐに専門機関(動物病院や動物保護団体)への連絡を最優先に行い、状況を説明して指示をもらうようにしてください。

緊急性が高くない場合は、ねこちゃんとの距離を保ちながら、様子を観察し迷子猫か野良猫かを見分けます。
見分ける方法は、後ほど説明しますね。

身の危険がないかどうかの確認

野良猫への対応を考える前に、自身の安全を確保するようにしてください。
ねこちゃんが攻撃してくる可能性はないか、周囲の環境に危険がないかを確認しましょう。ねこちゃんによっては、警戒心が強く人間が嫌いで攻撃してきたり、逃げてしまったりする場合もあります。

無理に近づこうとせず、安全な距離を保ちながら観察するようにしましょう。
また、周囲に危険がないかどうかも確認する必要があります。

例えば、交通量が多いところでは無理に近づくと車道に飛び出し、ひかれる可能性もあります。また、工事現場、私有地など危険な場所にいる場合は無理に近づかず、遠くから様子を見るようにしましょう。
早めに猫ちゃんが安心して過ごせる環境を整えてあげましょう。

■迷子猫か野良猫かを見分ける3つのポイント

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迷子猫と野良猫を見分けるのは容易ではありませんが、3つのポイントで見分けができます。

首輪がついているか」「人懐っこさや警戒心」「毛並みの状態」です。
これらの3つのポイントをチェックし総合的に判断すると、迷子猫か野良猫かをより正確に判断できる可能性が高くなります。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

●首輪の有無の確認

迷子猫かどうかを判断する上で、まず確認したいのが首輪がついているかです。
首輪をしているねこちゃんは、飼い猫の可能性が高いと言えます。

首輪には、飼い主の連絡先が書かれている場合もあるので、電話番号や住所が記載されていれば、飼い主に連絡を取り、ねこちゃんを無事に飼い主の元へ返すことができます。しかし、安易に近づくとねこちゃんが逃げてしまうかもしれないため、慎重に行動してくださいね。

また、首輪をしていないからといって、必ずしも野良猫とは限りません。
首輪が外れてしまった、あるいは最初から首輪をしていないねこちゃんもいるため、首輪の有無だけで判断できないので注意しましょう。

●人懐っこさや警戒心のチェック

迷子猫と野良猫を見分けるもう一つのポイントは、人に対する反応です。
迷子猫は、人間に比較的慣れている傾向があります。

積極的に人に近づいてきたり、撫でられたりするのを嫌がらない場合は、迷子猫の可能性が高いと言えるでしょう。

一方、野良猫は警戒心が強く、人間を避ける傾向があります。
近づこうとすると逃げたり、威嚇したりする仕草を見せる可能性が高いです。
ただし、猫の性格や経験によっても反応は異なるため、この点だけで判断するのは難しいです。

■野良猫への適切な対応

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野良猫の状態や状況によって適切な対応は異なります。
衰弱している、怪我をしている、子猫の場合は、専門機関への連絡が必要になります。
それではまず、衰弱している猫への対応について詳しく見ていきましょう。

●衰弱しているねこちゃんへの対応

衰弱しているねこちゃんを見つけた場合、すぐに獣医の診察が必要です。
衰弱のサインとしては、痩せこけ、元気がない、ケガをしているなどが挙げられます。

このような状態のねこちゃんは、すぐに適切な治療を受けさせる必要があります。
まずは、猫に安全な場所を確保し、必要であれば、清潔な水を少量与えましょう。
無理に餌を与えたり、触ったりせず、落ち着いて動物病院に連絡し、指示をもらいましょう。

動物病院への搬送が必要な場合は、ねこちゃんを優しく包み込み、安全に搬送するように心がけてくださいね。

●ケガをしている猫への対応

ケガをしている猫への対応
怪我をしている猫を見つけた場合も、獣医の診察が必要です。
出血している、骨折している、体の一部が腫れているなど、怪我の程度は様々です。

無理に猫を捕まえたり、処置したりしようとせず、まずは安全な距離から猫の様子を観察しましょう。
そして、動物病院や動物保護団体などに連絡し、専門家の指示をもらいましょう。
専門家は、適切な捕獲方法や、怪我の応急処置の方法をアドバイスしてくれますよ。

 

■子猫を見つけた場合の対応

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子猫を見つけた場合、まず親猫を探しましょう。
子猫は、親猫から離れてしまうと、生き延びることが難しくなります。
親猫が近くにいない、または危険な場所に子猫がいる場合は、動物病院や動物保護団体に連絡し、相談しましょう。

専門家は、子猫の状況を判断し、適切な対応方法をアドバイスしてくれます。
子猫を保護する際には、無理に捕まえようとせず、専門家の指示に従うようにしてくださいね。

●相談窓口と関連団体

野良猫に関する相談は、地域によって対応が異なります。
最寄りの動物病院、動物保護団体、市区町村の役所に相談しましょう。
それではまず、「動物病院への相談」について詳しく見ていきましょう。

●動物病院への相談

野良猫に関する相談をする際に、まず検討したいのが動物病院への相談です。
動物病院では、ねこちゃんの健康状態の確認や、適切な処置に関するアドバイスを受けられます。チップが入っているかも確認しましょう。

特に、ねこちゃんが怪我をしている場合や、衰弱している場合は、すぐに動物病院に連絡し、診察を受けさせる必要があります。
緊急性の高い状況では、速やかに動物病院に連絡し、指示をもらうようにしてくださいね。

●動物保護団体への相談

動物病院以外にも、動物保護団体に相談することもできます。
動物保護団体は、野良猫の保護や、里親探し、地域猫活動など、様々な活動を行っています。

地域によって、活動内容や連絡先などが異なるため、事前にインターネットなどで情報を調べて、相談したい団体を探してみましょう。

●自治体への相談

野良猫に関する相談は、最寄りの市区町村役場にも相談できます。
自治体によっては、野良猫対策に関する相談窓口を設置している場合があります。

地域猫活動の支援や、餌やりに関するルール、不妊去勢手術に関する助成金制度など、自治体によって対応が異なるため、事前に問い合わせて確認しましょう。
自治体のウェブサイトや、電話で問い合わせることで、相談窓口や対応内容を確認することができます。


野良猫を見つけた時は、まず冷静にねこちゃんの状態を観察し、安全を確保することが大切です。

特に気をつけたいのが、マダニやノミによる感染症や皮膚炎の拡大です。ねこちゃんの体に潜んでいるマダニが人間に咬みつくことで、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」というウイルス感染症にかかるリスクがあるため、注意が必要です。

判断に迷った場合や、ねこちゃんが衰弱・怪我をしている場合は、動物病院や動物保護団体などの専門機関に相談しましょう。

適切な対応をすることで、ねこちゃんの命を救うことができるかもしれません。
この記事を参考に、ねこちゃんにとって最善の選択ができるよう行動していただければと思います。

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